紅葉

歌：陰陽座
作詞：瞬火
作曲：瞬火


然様(そう) 捜しける 鬼女(おにめ)は
現在(いま)の 憂(う)き名 此(こ)の身の 処遇(しょくう)
もう 逃げられぬ 山鳥(やまどり) 声を 聴くは 情(こころ)

嗚呼 罅(は)ぜるは 刹那(せつな)の夢
小鳥(こがらす)なら 一太刀(ひとたち)で 逝(ゆ)ける

其の手を 差し向ける前に 言選り(ことえり)を 願い上げる
皇(すめら)に 傅(かしづ)かる 貴方に せめても 手向く(たむく)迄

左右(そう) 頑に(かたくなに) 端張る(はたばる)
汝(いまし) 声は 滅(ほろ)びの 呪文
念(もう)う 嗾けし(けしかけし) 主は(あるじは)
曾で(かつて) 恋(こ)いし 男(ひと)

嗚呼 疏解(そかい)は 只 一言
凩(こがらし)など 吹く暇も 要らぬ

其の手を 差し向ける前に 言選り(ことえり)を 願い上がる
皇(すめら)に 傅(かしづ)かる 貴方に せめても 手向く(たむく)迄

嗚呼 罅(は)ぜるは 刹那(せつな)の夢
小鳥(こがらす)なら 小太刀(おだち)なと 参れ(まいれ)

両手を 差し仰ぐ前に 此(こ)の髪を 納め賜え(おさめたまえ)
泪に 暮れ果てる 此(こ)の子に 別離(かわれ)を 詫びる為